【製造第二Gr.】 AEROV Sec. 服部朋也

入社からどのような事をしてきましたか?

最初の1~2年はマシニングセンターのオペレーターを務めました。
マシニングは2Dと3Dの2種類があるのですが、自分は3Dの方からでした。
3Dの場合だとプログラマーからワーク(被削材)のセット方法を指定されるので、指示通りに置いてボタン押すという感じの仕事でしたね。最初は機械の動かし方すら分からない状態なので、先輩に付いてもらいながら機械の動かし方を一通り学んだ後、3ヶ月ほどで独り立ちしました。3Dをある程度加工した後は2D加工にも取り組みました。


2Dの方は図面を見て、どういう加工をするかを全部自分で考える必要があります。その経験をしていくと、今自分の手元にワークがどのような状態で届いて、次はどういう工程があって、最終的にどのような形でお客様に納品されるか、といったことが分かるようになります。
中間工程の熱処理・研磨・前加工の有無など、そういうことが分かってくると加工用のプログラムが作れるようになるため、3~4年目以降はプログラムの製作にも携わっています。
2Dの方も少し担当しましたが、今はもっぱら3Dのプログラムを製作しています。3Dは大物を加工している時の見栄えが良いので気に入っています。


1メートル四方の材料を家ほどの大きさの機械で形状加工する様はまさしく“圧巻”でした。
その形状加工のプログラム作成を1から取り組む。加工自体1ヶ月も掛かる長丁場の仕事のため、一切のミスが許されない。そんな状況でミスなくできたときは喜びもありますが、安堵の方が大きいのが本音です。
また、最近YS BLADESを自分が引き継ぐことになりました。
アウトラインはYS BLADES開発者の石川が作ってくれますが、データは全て自分が作っています。オペレーターにデータと段取り図を一緒に渡して加工してもらう。完成したら完成品に目を通し、問題ないかのチェックまでしています。

今の仕事にやりがいを感じますか?

常々思っているのですが、家を何軒も買えるような凄い設備が揃っています。
加工に携わる人でも、一生触れるか触れられないかレベルの設備ばかりで、それを使用して本当に1から物を作るのです。

四角の無垢材から削り出しで形を出していくことが、まさにモノづくりをしている実感とやりがいを得られます。金属加工の花形の中の花形を任せてもらっていると感じています。
自分は新卒入社のため、他の会社の経験はありませんが、凄くやりがいのある仕事を任せてもらっているという自負があります。

将来どのようにありたいですか?

先輩が管理職にシフトしており、現場の仕事を減らしつつあるため、それに取って代わるような形でやらないといけないと、最近周りの方からよく言われます。
先輩はかなり仕事ができる方なので、それと比べられるのは正直キツイです(笑)。
だから目先の目標はとりあえず“先輩の代わりになる”ということですね。ハードルは高いですが。

入社当時と比べどういう所が成長したと思いますか?またどんなときにそれを感じますか?

入社した当初は、かなりビビリながら仕事していました(笑)。ちょっと重い仕事を任されたりすると、もうあたふたしてしまい数分間何も考えられなくて、またそこから動き出すみたいな。

今の自分の力でできるだろうか?という仕事が結構来るんです。できるだろうという前提で振られてくるとは思いますが、「見合ってないでしょっ!?」という仕事もまれに来たりもしていました。
その結果、今は出だしが早くなりました。「何とかなる」、そう考えでもしないと、何と言いますか・・・やってられないですね。仕事を止めるわけにはいかないですから、最悪誰かに手伝ってもらえばいいやと、楽観的になりました。
それを成長と言うのか慣れと言うのか分からないですが、前向きに成長だと受けとっています。
段取りの方法も人それぞれです。自分はあまりスピーディーな方ではないため、じっくり考え手堅い方法でやっていくことをモットーとしています。
失敗したくないんですよ。でも本当に人によってやり方が違いますからね。こんなやり方があるんだなと感心したりだとか、逆に他の人にこうやって作ればいいんだとか教えたり。
最終的に一番無駄がないことが良いのですが、それがまさに腕の見せ所だと思います。でも3Dでもっと大事なのは計画性ですね。


工程設計が良くないまま加工を進めていくと、後々加工出来ないことが発覚して「再製作」ということもあります。そういった経験を数々してきたことでトラブル解決力も昔と比べ付きました。
特に3Dの方を任されることが他の人より多かったので、そのおかげだと思います。

入社を希望する方へのメッセージ

身の丈以上の仕事が振られるようなことは少ないです。裏を返せば基本的にできると信頼された仕事が回ってくるため、まずはそれを確実にこなしてほしいですね。仕事があまりにも多いようなら先輩や他の人に頼っていいので、抱え込んだり深刻に考えなくても大丈夫です。
あと、失敗は入社したてのうちにたくさんしておくことですね。1年目だったらいくら聞いても良いので、そのうちにたくさん質問した方が良いと思います。2、3年目になってくると、「こんな初歩的なこともわかってないのかっ!」てなりますから。“聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥”ですね。
一番良いと思うのは、言ったことを正確に、確実にこなしていくことです。でも、AEROVはいろいろな性格の方がいます、自分は大雑把な方ですが(笑)。
モノづくりが好きでないと長くは続けられないかもしれませんので、好きな方が良いですね。
でも、必ず好きになると思いますよ。なぜなら、実際に自分の手によって目の前でモノができてくるのですから。こんな楽しいことはなかなかないと思います。


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